久しぶりに実家の襖の隙間から差す灯りを見ながら、リビングのソファに腰を下ろしました。昔なら夜でもまだ騒がしかった町も、今は静かです。冷蔵庫の中を開けて、手近にあったバニラアイスを出しました。銀色の包装紙を剥くと、ひんやりした感触が指先に伝わります。
スプーンを口元に運ぶと、ふわりと甘さが広がりました。その味が、ちょっとした慰めになるように感じられて、私は窓の外をぼんやり眺めます。庭の緑が夜の闇に溶け込む中、遠くで虫の声がひそやかに聴こえています。
そのとき、ニュース速報のアラートがスマホに届きました。「自民党、新しい総裁に高市早苗氏を選出か」「公明党が自民との連立を離脱か」と書かれた見出しが目に飛び込みました。政治の動きがこれほど身近に感じられる瞬間も、そう多くはありません。
最近の政治状況は複雑
今の日本は、政権与党で総裁選が行われ、その結果をもとに総理大臣が決まる可能性が高い状態です。過去には、党内での力関係や連立関係が総理人事の大きな鍵でした。
最近報じられているのは、連立関係が揺らぐらしく、与党だけでは議会の多数を維持できない事態も起こり得ます。
その影響で、「誰が総理大臣になるか」は単なる名前の話ではなく、今後の政策の方向性や政党間のバランスを左右する重い選択になります。例えば、もし保守強硬な勢力が総裁・総理になるなら、安全保障や外交重視の路線が強まるでしょう。一方、穏健な立場の議員が選ばれれば、社会福祉や地域振興にもう少し目が向けられるかもしれません。
アイスの冷たさが溶けて、最後のひと口を頬張りながら、私はふと思いました。もしこの家が将来、空き家になってしまったら、この部屋でこうして考えていた時間も、ただの過去になるのだろうか。けれど、今この瞬間に思いを巡らせることには意味があると思うのです。
政治の世界は潮目が変わりやすい。誰かが総理になるというニュースは、その“今の潮流”を示す風見鶏のようなものです。たとえその風見鶏がその後すぐ向きを変えたとしても、今この風を感じているのは自分自身です。
実家の灯りが揺れ、壁の時計がカチリと音を立てる中で、私は残りのアイスの跡を舐めながら、こう考えます。「どんな総理が選ばれたとしても、私たちは日々の暮らしを続けていくしかない。でも、その選択の重みを感じながら、少しだけ未来を思っていたい」と。
アイスで政治を考える
こうして、冷たくて甘いアイスは、ただのお菓子ではなく、未来を思うための小さな「時間の余白」になりました。これからの日本がどうなるかは誰にも完全には予測できませんが、この余白を持っている限り、私たちは希望も不安も抱えながら歩みを止めずにいられます。
お気軽に共感した方はまた読みに来てください!では、また会いましょう!

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