社会人になってから、よく聞くようになった言葉があります。
「36協定」です。
正式には「時間外労働・休日労働に関する協定」のことで、会社が従業員に法定労働時間を超えて働いてもらう場合に、労使で結ぶものです。
細かいルールはありますが、簡単に言えば「残業を無制限にさせないための仕組み」です。
個人的には、とても素晴らしい制度だと思っています。
仕事だからといって、永遠に働かされるわけではありません。
残業には上限があります。
これは働く側からすると、かなりありがたい制度です。
でも、仕事が終わらなかったらどうする?
ここで、ふと思うことがあります。
「残業には上限があります」
これは分かります。
では、
「明らかに仕事の量が多くて、定時では終わらない場合はどうするのでしょうか?」
という疑問です。
例えば、10時間かかる仕事を8時間で終わらせてくださいと言われたとします。
もちろん効率化できる部分はあるかもしれません。
無駄な作業を減らす。
優先順位をつける。
他の人に仕事をお願いする。
こういった工夫は大切です。
しかし、それでも物理的に終わらない仕事というものはあります。
それなのに、
「残業時間が上限を超えるので、残業はできません」
となったら、当然仕事は残ります。
では、その残った仕事は誰がやるのでしょうか。
結局、「仕事を減らす」しかない
個人的には、ここが一番重要だと思っています。
残業時間を減らすのであれば、単純に「早く帰りましょう」と言うだけではダメなのではないでしょうか。
仕事そのものを減らす必要があります。
例えば、
・やらなくてもいい仕事をやめる
・締切を調整する
・優先順位を変える
・他の人に仕事を分散する
・人を増やす
・業務を効率化する
・場合によっては受ける仕事そのものを見直す
こういった対応が必要になります。
「残業するな!」
だけでは、問題は解決しません。
残業を減らすことと、仕事を減らすことは、似ているようで全然違います。
「頑張って終わらせる」が通用しなくなる
昔は、
「仕事が終わらなかったら残業して終わらせる」
という考え方が、ある程度通用していたのかもしれません。
でも、今はそう簡単にはいきません。
残業には上限があります。
もちろん、これは働く人の健康を守るために必要なことです。
ただ、会社としては、
「残業を減らす」
だけではなく、
「残業しなくても仕事が終わる状態をつくる」
ところまで考えないといけないのだと思います。
個人の頑張りだけで解決しようとすると、どこかで限界がきます。
36協定は素晴らしい。でも、それだけでは仕事は減らない
36協定そのものは、働く人を守るための大切な仕組みです。
「仕事だから何時間でも働いてください」
という状態にならないためにも、こうした上限は必要だと思います。
ただ、現場で働いていると、
「じゃあ、上限まで仕事をしても終わらなかった業務はどうするの?」
という疑問も出てきます。
結局のところ、残業時間を減らすのであれば、会社側も仕事の量や人員、スケジュールを一緒に考える必要があります。
「残業を減らしてください」
と言われたときに、
「はい、分かりました!」
と答えるだけではなく、
「では、この仕事はどうしましょう?」
という話ができる職場のほうが、現場としてはありがたいのではないでしょうか。
残業を減らすことは、働く人に「もっと頑張って早く終わらせてください」と求めることではありません。
「そもそも、今の仕事量は適切なのか?」
そこから考えることも必要なのだと思います。
36協定は、働く人を守るための素晴らしい制度。
だからこそ、その制度を守るために、仕事の量まで一緒に見直してほしい。
個人的には、そんなことを思っています。

コメント